2024年度 N体シミュレーション立春の学校

GPUを用いた多体問題計算入門

趣旨

銀河団,銀河,星団,微惑星系,惑星リングなどは重力多体系と考えられます.これらの系の構造や進化を調べるのには,構成粒子の運動方程式を数値的に積分して系の時間発展を調べるN体シミュレーションが強力な武器となります.N体シミュレーションのおもしろさと,GPUクラスタのさらなる有効活用を促進するために,N体シミュレーション立春の学校を開催いたします.学校では重力多体系の基礎物理,N体シミュレーションの基礎を講義し,GPGPUとGRAPEライブラリを用いたN体シミュレーションの演習を行ないます.

GRAPEライブラリは,重力多体問題専用計算機GRAPEで使用されていた命令文をGPUで実行するためのライブラリです.GRAPEライブラリの命令文を使うことで,簡潔な記述でN体計算のプログラムをGPU上で動作させることができます.

※ 国立天文台では2001年1月から2021年3月まで運用されていました.

開催概要

主催
国立天文台 天文シミュレーションプロジェクト

日程
2025年2月4日(火)13:00 - 6日(木)17:00頃

会場
国立天文台 三鷹キャンパス [アクセス]
中央棟 講義室

参加資格・定員
学部3年生以上、実習定員15名
※ 申し込みフォームを送信した時点で参加確定となります.
※ 24時間以内に自動返信のメールが届かない場合はお問合せ下さい.
※ viやemacsなどエディタを利用した経験があること.
※ 講義のみの参加も可能です.(1月受付開始予定)

参加費
無料

旅費・宿泊費補助
旅費・宿泊費の補助が可能です.補助を希望の方は下記の申し込みフォームの該当箇所にチェックを入れてください.
※ 予算が限られていますので御希望通り補助できない場合もあります.
※ 学部生が旅費補助を受ける場合には担当教員の承認が必要です.あらかじめご了承ください.

申し込み

実習の申し込みは締め切りました.

実習申し込みは締め切りました.講義のみの申込を当日まで受け付けています.
希望される方は以下のフォームから申し込んで下さい.

参加申し込みフォーム(講義のみ)

初日の講義はオンライン配信も行います

講義のみの受講申し込みは受付を開始していません.

参加申し込みを行うにはWebシステムのWebアカウント作成をしていただく必要があります.
詳細はWebアカウント作成手順をご参照ください.
なお,通常はWebアカウントの申請資格は大学院生以上となっていますが,
N体学校への参加を目的とする場合は学部学生からのWebアカウント申請も受け付けております.
注意: Webアカウント作成依頼の承認作業には 1から7営業日を要します.

講義・実習内容

[講義]

  • 重力多体系の基礎物理
  • 常微分方程式の数値積分法の基礎
  • GPUの性質と公開コードの利用
  • シミュレーションの可視化

[実習]

  • N体シミュレーション用コードの開発
  • GRAPEライブラリを用いたGPUコード化
  • 銀河衝突のN体シミュレーションと可視化

実習にはC言語を使います(C言語に習熟している必要はありませんが、基礎は理解している必要があります)。
viやemacsなどエディタを利用した経験があることを参加要件とします。

[時間割]

  • 2月4日(火)
    • 13:00-13:15 [講義0] オリエンテーション (小久保)
    • 13:15-14:45 [講義1] 重力多体系の物理の基礎(小久保)
    • 14:45-15:00 休憩
    • 15:00-16:30 [講義2] N体シミュレーションの基礎(伊藤)
    • 16:30-16:45 休憩
    • 16:45-18:15 [講義3] GPU と GRAPE ライブラリ (谷川)
    • 18:15- [実習0] 実習準備※実習の環境が整っているか確認でき次第終了
  • 2月5日(水)
    • 09:30-12:00 [実習1] N体シミュレーションプログラムの実装(小久保)
    • 12:00-13:30 昼食
    • 13:30-15:00 [実習1] N体シミュレーションプログラムの実装(小久保)
    • 15:10-16:10 [講義4] シミュレーションの可視化(武田)
    • 16:20-17:30 [実習1] N体シミュレーションプログラムの実装(小久保)
  • 2月6日(木)
    • 09:30-12:00 [実習2] GPUとGRAPEライブラリを用いたN体シミュレーション(岩崎)
    • 12:00-13:30 昼食
    • 13:30-14:00 [講義5] 高度なN体シミュレーション法(小久保)
    • 14:00-15:00 [実習2] GPUを用いたN体シミュレーション
    • 15:00-15:30 [遠足] 4D2Uドームシアター見学
    • 15:30-17:00 [実習2] GPUを用いたN体シミュレーション

講義は国立天文台三鷹キャンパス中央棟 講義室で行います.
実習は各自のノートPCで行っていただきますので,PCをお持ちください.
各自のPCからCfCAが運用している共同利用計算機にログインして実習を行います.

また上記時間割は現時点での予定です.
内容の変更・順序の入れ替え等がある場合がありますが,ご了承ください.

講師

小久保英一郎(国立天文台)
伊藤孝士(国立天文台)
谷川衝(福井県立大学)
岩崎一成(国立天文台)
武田 隆顕(国立天文台)

2024年度 N体シミュレーション立春の学校資料

2023年度 N体シミュレーション立春の学校資料

● 銀河衝突実験のシミュ­レーションを可視化したもの.


過去の講義資料

これまでのテキストは以下から取得できます.

2022年度 N体シミュレーション立春の学校資料

2021年度 N体シミュレーション雨水の学校資料

2020年度 N体シミュレーション雨水の学校資料

2019年度

2018年度

2017年度

2016年度以前