5 重点領域研究の内容

5.1 研究内容の概要

右ページに示した通りである.


この研究の目標,意義,必要性などをはっきりと示すためには,課題名を「深海底連続堆積物の分析による過去40億年間の地球の物理的環境の進化史解読とその多圏地球相互作用の理解」あるいは「地球と宇宙の歴史の連続記録媒体としての深海底堆積物の解読」としたいところであるが,長すぎるので略して「全地球史解読」とした.

具体的には次のような役割をもつ計画研究班で実現する.

  1. 試料確保はすべての前提であるから,計画研究の第1班として「とる班」をおく.計画班の課題以外で重要な試料も積極的に確保しておく.
  2. 時代,時間の計測は地球史解読の基本となる重要課題であるから,第2班として「とけい班」をおく.
  3. 試料に記録された地球宇宙史データを読む.読み取り装置も開発する.今直ちに全地球史をくまなく解読することはできないので,代表的な時代と代表的な時代間隔,およびおもな対象事項(前述)を設定して,地球史を読むという観点を明確にする.これを第3班として「よむ班」をおく.
  4. 得られた結果を合理的に理解するために多圈地球の相互作用を物理モデルの数値シミュレーションで解明する.これを第4班として「もでる班」をおく.
  5. 多量の試料を能率よく扱うことができるように,新しい計測と測定の手法の開発確保に重点を置き,ルーチン作業の近代化自動化によって能率よく多量のデータ取得と解析をできるようにする.これを一つの班にまとめるのは開発的な要素の負担が集中して現実的ではないので,関係の深い各班で分散して分担する.

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