リリース

土星の輪、誕生の謎を解明

神戸大学大学院理学研究科の兵頭龍樹研究員、大槻圭史教授、東京工業大学地球生命研究所の玄田英典特任准教授、パリ地球物理研究所/パリ・ディドゥロ大学のシャノーズ教授の研究グループは、コンピュータ・シミュレーションを用いた研究に基づき、土星リング形成に関する新たなモデルを発表しました。本研究の結果は他の巨大惑星にも適用でき、土星と天王星のリング組成の違いも説明可能です。この研究成果は10月6日に米国の国際学術雑誌 Icarus にオンライン掲載されました。

詳しくは神戸大学プレスリリース(2016年10月17日):土星の輪、誕生の謎を解明をご覧ください.

横顔が輝く宇宙灯台:謎の超高輝度X線パルサーの正体をスパコンがあばく

【概要】

X線で通常の何百倍も明るい天体は、ブラックホールに多量のガスが流れ込んで明るく光っていると考えられていました。しかし最近この明るい天体のなかに周期的な明滅を示すものが発見され、その正体が大問題となりました。ブラックホールでは周期的な明滅は起こらず、一方でブラックホール以外の天体では明滅は可能でも明るく光るのは難しいとされていたからです。国立天文台の川島朋尚氏らの研究グループは、大量な柱状のガスの横顔が輝く「新タイプの宇宙灯台モデル」を提唱し、スーパーコンピュータ「アテルイ」による計算で、中性子星でもブラックホールと同程度に明るく光り得ることを示しました。これは、従来の考え方に見直しを迫る結果です。(2016年9月8日プレスリリース)

土星のFリングと羊飼衛星の起源を解明

【概要】

神戸大学大学院理学研究科の兵頭龍樹さん(博士後期課程2年)と大槻圭史教授は,土星のFリングとその羊飼衛星が,土星衛星の形成過程の最終段階で,自然な副産物として形成されることを初めて明らかにしました.この研究成果は8月18日,Nature Geoscienceにオンライン掲載される予定です.

詳しくは神戸大学プレスリリース(2015年8月18日):土星のFリングと羊飼衛星の起源を解明をご覧ください.


スーパーコンピュータによる、宇宙初期から現在にいたる世界最大規模のダークマターシミュレーション

【概要】

千葉大学、東京経済大学、愛媛大学、東京大学、文教大学による研究グループは、 理化学研究所計算科学研究機構のスーパーコンピュータ「京(けい)」と、国立天文台の「アテルイ」を用いた世界最大規模の宇宙の構造形成シミュレーションを行い、宇宙初期から現在にいたる約 138 億年のダークマターの構造形成、進化過程を従来よりも格段に良い精度で明らかにしました。本成果は、日本天文学会刊行の欧文研究報告誌、Publications of the Astronomical Society of Japan 電子版に 5 月 1 日に 掲載されます。(2015年5月1日プレスリリース)

詳細は,千葉大学プレスリリース「スーパーコンピュータによる、宇宙初期から現在にいたる世界最大規模のダークマターシミュレーション」(PDF)をご覧ください。


スーパーコンピュータ「京」で解き明かした宇宙線加速:天体衝撃波における高エネルギー電子生成機構の新理論を発表

【概要】
千葉大学(学長:徳久剛史)大学院理学研究科 松本洋介 特任助教、東京大学(総長:濱田純一)大学院理学系研究科 天野孝伸 助教、星野真弘 教授、国立天文台(台長:林正彦)天文シミュレーションプロジェクト 加藤恒彦 専門研究職員らの研究グループは、スーパーコンピュータ「京」を用いたシミュレーションによって、超新星残骸衝撃波を始めとする様々な天体衝撃波で高エネルギーの電子を効率よく生成することができるメカニズムを明らかにしました。宇宙物理学の謎のひとつである「相対論的エネルギーを持つ電子の存在」の解明に大きく迫ることができると期待されることから、本成果は、アメリカ科学振興協会(AAAS)発行の Science 誌に2月27日に掲載されます。(2015年2月27日 プレスリリース)

天文学専用スーパーコンピュータ「アテルイ」,さらに2倍の計算速度へ

国立天文台天文シミュレーションプロジェクト(Center for Computational Astrophysics,CfCA)では2014年9月11日から30日,数値計算専用スーパーコンピュータCray XC30システム「アテルイ」のアップグレードを行い,同10月1日より共同利用運用を開始しました.今回のアップグレードでは最新のCPUへの交換によって,理論演算性能がこれまでの502Tflopsから約2倍の1.058Pflopsに向上し,アテルイはペタフロップスマシンへと飛躍しました.新しいアテルイではこの性能を活かし,シミュレーション天文学の観点からさらなる宇宙の理解を加速させることが期待されます.

スーパーコンピュータ「京」を用いた計算で超新星爆発のニュートリノ加熱説が有望に

【概要】

 国立天文台の滝脇知也(たきわき ともや)特任助教、福岡大学の固武慶准教授、京都大学の諏訪雄大特定准教授らの研究チームは、スーパーコンピュータ「京」を用いて超新星爆発の大規模数値シミュレーションを行い、超新星爆発がニュートリノ加熱によって起こる可能性を示しました。
 超新星がどのようなメカニズムで爆発するのかは、複雑な高エネルギー現象が絡みあうため、天文学者が50年も頭を悩ませている難問です。ニュートリノ加熱説は有力ではありましたが、これまでは星の形状を完全な球と仮定するなど、現実の超新星爆発とは異なる設定のシミュレーションしか行えなかったため、それが正しいかどうかの議論を進める事ができませんでした。
 今回、スーパーコンピュータ「京」を用いることで、かつてないほどの大規模なシミュレーションが可能になりました。そのため、より現実に近い設定で超新星爆発の計算を行うことができるようになったのです。その結果、自然な仮定の下に超新星が爆発する初めての例を得ることができました。これはニュートリノ加熱説を支持する強力な証拠と言えます。

子供達に押し出された巨人 〜最新のコンピュータシミュレーションによる太陽系外惑星系における謎の解明〜

【概要】

近年の太陽系外惑星探査では1つの恒星の周りに複数個の惑星が存在する「多重惑星系」の発見例が増加しており、「ホットジュピター(灼熱巨大ガス惑星)の近傍には他の惑星が観測されない」という観測的特徴が明らかになってきました。ところが、惑星系形成理論は、この特徴の起源を説明できず、重要な謎として注目を集めていました。名古屋大学大学院理学研究科の荻原正博・博士研究員らの研究グループは、多重惑星系の形成過程を模擬した最新のコンピュータシミュレーションを実行した結果、ホットジュピターはその軌道の外側に形成した地球型惑星によってその軌道が内側に追いやられ、最終的には恒星と衝突して飲み 込まれるというメカニズムがあることを発見し、このメカニズムを「クラウディングアウト(押し出し)」 と名づけました。そして、このメカニズムを惑星系形成理論に導入すると上記の「ホットジュピター近傍での惑星欠乏」を自然に説明することが可能であることを示しました。この結果は、観測的な謎への解決案を提示したという直接的な成果だけでなく、「ハイブリッドシナリオ」という新しい惑星系形成シナリオの有用性をはじめて実証したという観点でも非常に重要であり、今後の惑星系形成理論を大きく進展させる可能性のある新たなフロンティアを提供したことになります。この成果は英国物理学会出版の発行する米国科学論文誌 「アストロフィジカルジャーナル・レターズ」電子版に11月6日に掲載されます。

土星の環を飾る「プロペラ」模様

【概要】

国立天文台の道越秀吾、小久保英一郎の研究チームが重力多体問題1専用計算機GRAPEシリーズの最新版であるGRAPE-DR2を用いて大規模シミュレーションを行い、土星の環で見られるプロペラ構造の形成機構とその形成条件を世界で初めて明らかにしました。(2011年4月28日 発表)

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