1997年度 地球惑星科学関連学会合同大会
共通セッション『全地球史解読』プログラムについて

このページは、伊藤孝士さんからmultierメイリングリストに出されたメール

To: multier@seno-sun.eri.u-tokyo.ac.jp
Subject: Spring session of zebra: programs have been fixed
Date: Thu, 23 Jan 1997 15:26:50 +0900
From: Takashi ITO 
の内容を収録し、いくつかの誤字訂正をしたものです。 (1997年3月18日改訂、HTML担当: 増田耕一)


標記の件に関して以前から募集などのお知らせを流しておりましたが、 先日 1月16日に名古屋大学に於いて開催されましたプログラム編成委 員会で詳細が確定しましたので、メールいたします。要点をまとめる と以下のようになります。

末尾にプログラムの概要を掲載いたしました。 講演を希望する方々からは日程その他について各種の要望を頂きました。 なるべく考慮する ようにはしましたが、すべてを満たす案は存在せず、また、他のセッ ションやシンポジウムとの兼ね合いもあるため、一部の方々には不都 合な編成になってしまったことをお詫びいたします。とりわけ、何人 かの方々には口頭発表からポスターへと回っていただくことになって しまいました。曲げて寛恕を願う次第です。

今回のセッションはポスターが 46 件と非常に多く、大変に充実した ものになると思われます。このため、26日午前中の口頭発表を30分早 目に切り上げて「全地球史解読専用ポスターコアタイム」を設けます。 更に26日午後の最終にはこれらポスターに関する集中議論の場を設け、 ポスターセッションをより有意義なものにしたいと考えています。ポ スターの要旨発表は行いませんが、

  ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
  ┃ ポスター講演の方は、ポスター集中議論の際にいくらかでも ┃
  ┃ 自分たちのポスターの宣伝・議論ができるための発表道具を ┃
  ┃ 準備して来てください。                                 ┃
  ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
ポスター集中議論の進行は平田岳史さん@東京工業大学らにお任せし ていますが、目立ったポスターに関してはその場でいきなり質疑応答 が開始される可能性がありますので、宣伝用の OHPシートなどを準備 していると好適であると思われます。ぜひよろしくお願いいたします。

座長の一部にはまだ連絡が取れていない方もおりますが、仮というこ とでよろしくお願いします。以下のプログラムについての質問や意見 がある場合には、コンビーナか zebra@seno-sun.eri.u-tokyo.ac.jp までメールしてください。

1997年度 地球惑星科学関連学会合同大会
共通セッション『全地球史解読』コンビーナ

伊藤孝士(代表) (tito@cc.nao.ac.jp)
国立天文台天文学データ解析計算センター
(TEL)0422-34-3602 (FAX)0422-34-3840
〒181 東京都三鷹市大沢2-21-1

吉田茂生 (yoshida@geoph.s.u-tokyo.ac.jp)
東京大学地震研究所地球計測部門
(TEL)03-3812-2111 内線5729
〒113 東京都文京区弥生1-1-1

瀬野徹三 (seno@eri.u-tokyo.ac.jp)
東京大学地震研究所地球計測部門
(TEL)03-3812-2111 内線5747
〒113 東京都文京区弥生1-1-1

1997地球惑星科学関連学会合同大会 共通セッション『全地球史解読』確定版

【発表分類】

	全三齣   午前+午後+午前
	会場	 D
	口頭発表 34 (各14分)
	ポスター 46 (26日に全部まとめる)

【発表日程】

全コマ各3時間15分=195分
・26日午前 (地球史を揺るがせたイベント達)
   座長/久保健一・三田肇
	巻頭言/高野雅夫		012 (分)
	口頭発表×5本			070
	休憩				013
	口頭発表×5本			070
	全地球史専用コアタイム30分	030
	──────────────────
	合計				195

・26日午後 (先カンブリア代の地球環境とダイナミクス)
   座長/太田宏・高橋栄一
	口頭発表×7本			098
	休憩				010
	口頭発表×4本			056
	ポスター集中議論31分		031
	──────────────────
	合計				195

・27日午前 (生命と地球の共進化/地球内部の化学と多圏間相互作用)
   座長/熊澤慶伯・田近英一
	口頭発表×6本			084
	休憩				015
	口頭発表×7本			098
	──────────────────
	合計				197

【ポスター議論内容】

平田岳史氏らにあらかじめにすべてのポスターをよく検分してもらっ ておき、気になるものについてはこの時間帯に発表者を指名し、意図 などについて突っ込みを入れてもらう。ポスター発表者は何を聞かれ ても大丈夫なようにそれなりの準備(OHPなど)をしてくること。

【各齣別内容】

(筆頭講演者のみ掲載)

◎26日午前(5+5) 【地球史を揺るがせたイベント達】

丸山茂徳(東京工業大学)
原生代・顕生代境界は上部・下部マントルオーバーターンの帰結か?
中村秀規(東京大学)
全マントルにおける火成活動・マントル対流結合系の数値モデル
−670km相転移の効果−
大河内直彦(北海道大学)
白亜紀セノマニアン/チュロニアン境界に産する黒色頁岩の地球化学
三田肇(筑波大学)
白亜紀-第三紀境界堆積岩中の炭化水素化合物の解析
有信哲哉(都立大学)
有機物組成から見たK/T境界における地球環境
平松謙吾(東北大学)
カナダ・Newfoundland島における先カンブリア紀/カンブリア紀堆積物に記録された大気・海洋の酸化・還元状態
Asghar,S.(東北大学)
Correlation of δ13C excursions across the Precambrian/ Cambrian boundary between Iranian and Siberian sections
磯崎行雄(東京工業大学)
P-T境界の超海洋パンサラサで何がおきたのか?
その1:遠洋浅海石灰岩中の炭素同位体比
久保健一(東京大学)
複数の元素から読み取るP/T境界遠洋深海底の酸化還元条件
千々和拓矢(名古屋大学)
犬山P/T境界におけるC60フラーレンの発見

◎26日午後(7+4) 【先カンブリア代の地球環境とダイナミクス】

大谷栄治(東北大学)
マントル組成から読む初期地球の諸過程
宇都宮聡(東京大学)
高二酸化炭素分圧下における斜長石の溶解実験とその二次生成物
−地球初期の風化作用について−
内野智功(都立大学)
放射化学的中性子放射化分析法による太古代岩石中の白金族元素の定量
高野雅夫(名古屋大学)
イスア縞状鉄鉱床(3.8Ga)中の特異元素濃集層の検出
吉原新(東京大学)
カナダ・スレーブ地域の太古代貫入岩及び原生代初期堆積岩の古地磁気
高橋栄一(東京工業大学)
コロンビアリバー洪水玄武岩の生成モデル:
沈み込んだ海洋地殻の行方をめぐって
王五一(筑波大学)
Evolution of lithospheric mantle beneath the Sino-Korea craton
太田宏(東京工業大学)
太古代初期(3.5Ga)アルミニウム枯渇型コマチアイト系列の記載岩石学
−西オーストラリア、ピルバラ地域の例−
真砂英樹(東京工業大学)
西オーストラリア原生代大陸衝突型Capricorn造山帯の変成作用
掛川武(東北大学)
Sulfur isotope geochemistry of the late Proterozoic sedimentary rocks from the Newfoundland in Canada, and its implication to the surface environment
柴崎達也(東北大学)
Accelerated accumulation rates of organic matter during intense hydrothermal activity in the Atlantis II Deep, Red Sea:
influence of submarine hydrothermal activity on the primary productivity

◎27日午前I(6) 【生命と地球の共進化】

山岸明彦(東京薬科大学)
古細菌と生命の初期進化
松浦克美(都立大学)
光合成細菌の初期進化と環境の酸化還元
山本啓之(岐阜大学)
原核生物の系統と生態進化
井原邦夫(名古屋大学)
岩塩中に存在する微生物
田崎和江(金沢大学)
バイオマット研究 −現状と問題点−
三田直樹(地質調査所)
現世酸化鉄鉱床「錦沼(雌阿寒岳)と濁川(浅間山)」における微生物酸化と化学酸化

◎27日午前II(7) 【地球内部の化学と多圏間相互作用】

上條康一(大阪大学)
大気-マントル系の進化についての大阪モデル
丸岡照幸(大阪大学)
大陸地殻下のマントルにおける希ガス組成:
砂白金による推定
和田直子(大阪大学)
キュービックダイヤモンドからもたらされる大陸下マントルについての情報
竹広真一(九州大学)
地球中心核内の対流運動の基礎的研究
〜鉄の相変化の効果
山中大学(京都大学)
インドネシア海洋大陸の新生代気候変動における意義
阿部彩子(東京大学)
大陸の離合集散が気候形成におよぼす効果
(その一)〜大気海洋循環を通じた大陸配置の役割〜
G.Kocharov(名古屋大学)
氷柱のナイトレート異常と太陽フレア

◎ポスター(46)

本多了(広島大学)
マントル対流による熱輸送
(I) local Rayleigh数とlocal Nusselt数
岩瀬康行(広島大学)
マントル対流による熱輸送
(II) 核の冷却
中久喜伴益(広島大学)
マントル対流による熱輸送
(III) 粘性率の温度依存と冷却
田近英一(東京大学)
過去1億5千万年間の炭素循環と気候変動
瀬野徹三(東京大学)
19億年前までのウィルソンサイクルと環境の復元(2)
坂元尚美(都立大学)
数値実験と化石データによる古植生の復元の試み
小澤大成(鳴門教育大学)
みかぶ帯の成因
−火成起源角閃石のK-Ar年代のよる制約−
南間利之(東京工業大学)
太古代(2.7Ga)の大陸洪水玄武岩の岩石記載
−西オーストラリア、ピルバラ地域の例−
椛島太郎(東京工業大学)
西オーストラリア,ピルバラ地塊,ノースポール地域の太古代付加体中の酸性火山岩及び砕屑岩類の産状
寺林優(香川大学)
西オーストラリア,ピルバラ地塊,ノースポール地域の変成作用
平田大二(東京工業大学)
ダイアモンド法を用いた角閃岩融解実験
−K-rich花崗岩質メルトの形成−
山田悟資(島根大学)
ジンバブエクラトンの太古代花崗岩質岩に含まれるジルコンの形態・化学的研究
箕輪はるか(都立大学)
グリーンランド・イスア地域の太古代の火成岩・堆積岩の化学的特徴
畠山唯達(東京大学)
紅土化がBIFの残留磁化に及ぼす影響について
堀哲(名古屋大学)
Yellowknife Supergroup, Bell Lake 縞状鉄鉱床の化学柱状図
勝田長貴(名古屋大学)
縞状鉄鉱床の色と鉱物組成の対応関係:
Hamersley BIF (2.5Ga)とGreat Slave Supergroup BIF(2.8Ga) について
井出謙哉(名古屋大学)
イメージングプレートによるBIF中の火山性物質の検出
岡庭輝幸(名古屋大学)
19億年前のstromatoliteの縞のイベントとリズム解析
(1)その形態と元素分布の記載
江川直(名古屋大学)
励起存否法による堆積記録の時系列解析
戸上昭司(名古屋大学)
蛍光X線と回折X線の同時イメージングの可能性: 変形花崗岩の石英の回折X線イメージング
平田岳史(東京工業大学)
レーザーICP質量分析計を用いたジルコンのウラン-鉛年代測定
牧嶋昭夫(岡山大学)
全元素総合解析計画(CEAP)
齋藤和男(山形大学)
グリーンランド、アミツォーク片麻岩の石英に残された地球の"処女"Xeの痕跡
Pinti,D.L.(大阪大学)
Excess neon and noble gas fractionation in pumice from Japan and Italy
儲雪蕾(東北大学)
Sulfur isotope geochemistry of the late Proterozoic Yangtze block in China and constraint on the surface environment of the Proterozoic earth
吉岡秀佳(名古屋大学)
33億年前の縞状鉄鉱床中に含まれる脂肪酸について
渡部由美子(東北大学)
Origins of organic matter and carbonates in a 2.6 Ga paleosol section in the Eastern Transvaal, South Africa
原田靖(東京大学)
グローバルなプレート運動に見られる43Maのイベント
磯崎行雄(東京工業大学)
P-T境界の超海洋パンサラサで何がおきたのか?
その2:British Columbiaの前期トリアス紀anoxic珪質泥岩
大場千奈美(岐阜大学)
美濃帯三畳紀層状チャート中に含まれる砕屑岩層:
−構成される砕屑粒子の種類について−
福沢仁之(都立大学)
チベット/ヒマラヤ山塊の上昇と氷期-間氷期サイクル
国子克樹(京都大学)
Environmental rock-magnetism of the Lake Biwa sediment using multi piston cores
Mohammad,A.(京都大学)
Palcosccular variation for the last 8000 years from piston cores of the Lake Biwa
高尾明寿(大阪大学)
鍾乳石中のラジカルと酸素同位体比の変動
村木綏(名古屋大学)
名大新C14ラボ紹介
北島富美雄(九州大学)
温泉からの高度好熱好酸性古細菌の分離
津曲信幸(九州大学)
古細菌の直接熱分解GC/MSによる脂質分析
市村比江(九州大学)
古細菌生息地の堆積物中の有機物の分析
山村健(金沢大学)
熱水噴出口におけるバイオミネラリゼーション
−その1 石英針状結晶について−
俵健二(金沢大学)
熱水噴出口におけるバイオミネラリゼーション
−その2 重晶石の結晶について−
上島雅人(金沢大学)
バクテリアが濃集する粘土鉱物
青木歩(金沢大学)
バイオマットに見られる重金属の濃集と地球環境
後藤道治(金沢大学)
粘土鉱物が語る地球の歴史
楢崎由紀子(岐阜大学)
温泉バイオマットカタログ作成
牧陽之助(岩手大学)
硫黄芝バイオマットの硫黄同位体: 地球史における微生物バイオマットの評価
熊澤慶伯(名古屋大学)
濁川源泉の酸化鉄バイオマットを構成する生物群集

合同大会全体のプログラムは http://www.eps.nagoya-u.ac.jp/jeps97/ で参照できます。

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