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理論懇会員 および VPP&GRAPEユーザーの皆様



理論懇会員 および VPP&GRAPEユーザーの皆様

今日以下のような要望書を提出しました。
WGメンバーや賛同者になって頂いた方には感謝します。

理論天文学懇談会 理論シミュレーションワーキンググループ

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国立天文台 海部 宣男 台長


時下ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。さて、国立天文台天文学デ
ータ解析計算センターのシミュレーション共同利用では、長年にわたりお世話
になり、我々一同ありがたく感じています。今回は、我が国のシミュレーショ
ン天文学の発展に重要な意味をもつ国立天文台天文学データ解析計算センター
のスーパーコンピュータシステムの将来について、端的な質問と要望をさせて
いただきたく、これをお送りしています。

国立天文台天文学データ解析計算センター(以下計算センター)は、スーパー
コンピュータを2006年度にリプレースする予定であると理解しています。来年
度の国立大学、国立大学共同利用機関の法人化に伴い、あらゆる面で先が見え
ない状況ではありますが、シミュレーション天文学を行っている日本全国の研
究者にとって、次期のスーパーコンピュータシステムへの更新がどのような方
針で行われるかはきわめて重要な問題です。我々は、今年の天文月報10月号か
ら12月号においてシミュレーション特集を組み、日本のシミュレーション天文
学が成し遂げてきた世界的な研究成果と将来の展望を自己レビュー的に紹介し、
天文学コミュニティ全体に広く理解を得るとともに、このような研究をさらに
発展させる必要性を天文学コミュニティのみならずその外部にも訴えています。
特に、10月号の記事にありますように、国内各大学および国立天文台の研究者
が計算センターを利用して得た成果は、定常的に1年あたり40から50本の査読
論文として出版されています。これは日本のシミュレーション天文学のレベル
の高さを如実に物語っていますし、それらが国立天文台の活動として国内外で
高く評価されているものと理解しています。

 我が国の天文学研究者の4分の1以上を占める理論研究者にとって、国立天
文台の研究会、客員流動研究システム(教授、助教授、外国人研究員)、国立
天文台研究員による若手研究者育成などと並んで、スーパーコンピュータシス
テムの共同利用は研究そのものを支える位置を占めており、その性能等が研究
の成否を決定するといっても過言ではありません。法人化後の予算については、
従来とはかなり異なる方式が導入されることも予想されており、これをにらん
で我々全国のシミュレーション天文学グループも、我が国の天文学の発展を目
指す立場から真剣に検討していくつもりです。つまり共同利用を通じて国立天
文台外でのシミュレーション研究を推進することはもちろんですが、(i) それ
らを国立天文台の成果として内外に十分に伝えていく、さらに (ii) 現在国立
天文台が推進中のいくつかのプロジェクトに対してシミュレーション天文学の
観点から積極的に参加し科学的に貢献する、という姿勢をより強調していくつ
もりです。例えば、4次元デジタルプロジェクトなどはシミュレーション天文
学と観測とを結ぶものであり、(i)における代表的な成功例ですし、すばる望遠
鏡や重力波に関しては、理論およびシミュレーション天文学と観測プロジェク
トとの緊密な協力が大きな成果を生んできたことは自明だと思います。これら
を念頭において、我々はさらなる協力体制を構築していくことを強く希望して
います。

様々な変化を目前にし、日本のシミュレーション天文学の将来を見据え、我々
が何から始めていくべきかを考える時に、今後の国立天文台の方針は最も重要
な前提条件です。そこで、以下に関して現時点でのお考えを率直にお聞かせ願
いたいと思います。

(1)法人化後の国立天文台の役割について、一部には、大学共同利用の機能
を縮小してでも大プロジェクト実現を目指す方向にあると聞いています。理論
コミュニティは、このような組織形態に必ずしもなじむものではありません。
むしろ、全国大学共同利用機関という機能を発展させて、法人化後もわが国の
天文学全体の研究を一層推進させるセンター的な役割を担ってくださることに
よって、将来の大プロジェクトを科学的に成功させる、分野を超えた協力関係
を作り上げることが可能になると考えています。このような理論コミュニティ
の要望に対してどのようにお考えでしょうか。


(2)計算機の性能に関して、スーパーコンピュータシステムの性能アップを
狙って、最大限の努力を国立天文台内外で共同の運動として進めていく必要が
あると考えていますが、次期のコンピュータシステムへの更新は具体的にいつ
頃を予定しておられるのでしょうか。また予算の問題として、国立天文台の他
の大型将来計画のために、来年度以降のコンピュータに関する予算が大幅に削
減されるという案、および次回リプレースの際に、現在の計算センターのスー
パーコンピュータシステムの予算を削減するという案が議論されていると仄聞
していますが、これらは事実なのでしょうか。

(3)我々シミュレーション天文学グループは、国立天文台と協調して、スー
パーコンピュータシステムの性能アップのためにリプレースの計画立案段階か
ら関与し、最大限の努力をしたいと考えています。その目的のために、今回理
論計算機専門委員会の議論を受けて、理論天文学懇談会のもと「理論シミュレ
ーションワーキンググループ」を立ち上げました。今後は、このワーキンググ
ループを国立天文台の今後の方針策定に関する正式のチャンネルとして了解し
ていただき、国立天文台との協力関係構築に役立てたいと考えていますが、そ
れは可能でしょうか?そうでない場合、我々の要望を伝えていくことができる
のか、他のチャンネルはあるのか、についてお知らせください。

実は、今年2月にも今回と同様の主旨の要望書を理論天文学懇談会運営委員長
名でお送りしましたが、内容がやや具体性を欠いていたためでしょうか、残念
ながら回答を頂いておりません。したがって、今回はあえて踏み込んだ質問に
したことをご理解ください。この件に関しては、日本全国のシミュレーション
天文学研究者の関心が日々高まっており、12月3、4日の計算センターユーザー
ズミーティング、および1月6日からの理論天文学懇談会シンポジウムで十分な
時間をとった議論を予定しています。そのため、11月末日までに是非ともご回
答くだされば幸いです。

繰り返しになりますが、我々は現在のシミュレーション天文学研究を進めるこ
とによって、それ自身の成果はもちろん、国立天文台の観測プロジェクトに対
しても多面的な貢献をすることで、我が国の天文学研究の一層の発展を最大の
目的とすべく、今までに増して強い協力関係を構築し続けることを祈願してや
みません。


理論天文学懇談会 理論シミュレーションワーキンググループ

東京大学    須藤 靖 (発起人)、柴田 大(発起人)、牧野淳一郎 
早稲田大学  山田 章一 (理論天文学懇談会委員長)
北海道大学  羽部 朝男
筑波大学    梅村 雅之
新潟大学    大原 謙一
専修大学    森  正夫
千葉大学    松元 亮治
京都大学    柴田 一成、犬塚 修一郎
大阪大学    釣部  通 


賛同者

北海道大学      早崎 公威、小笹 隆司、斎藤 貴之 
北海学園大学    岡崎 敦男 
山形大学        滝沢 元和 
茨城大学        野澤  恵 
筑波大学        中本 泰史、川勝  望 
千葉大学        浅野 栄治、錦織 弘充、越智 康浩、町田 正博、
                浅井 直樹、佐藤 裕司、田中 実、富高 真 
東京大学        江里口 良治、蜂巣 泉、福重 俊幸、樽家 篤史、
                横山 央明、吉川 耕司、鴈野 重之、谷口 敬介、関口 雄一郎 
早稲田大学      前田 恵一 
立教大学        須佐 元 
法政大学        松本 倫明 
日本大学        小山 洋 
東京理科大学    鈴木 英之 
東京工業大学    細谷 暁夫、白水 徹也、井田 茂、井田 大輔 
国立天文台      藤田 裕、矢作 日出樹、幸田 仁、中村 康二、大向 一行、西合 一矢
沼津工業高等    住吉 光介 
専門学校
新潟大学        西  亮一、中村 文隆 
名古屋大学      池内 了、南部 保貞、松原 隆彦、杉本 香菜子 
京都大学        中村 卓史、佐々木 節、田中 貴浩、山田 良透、
                千葉 剛、西條 統之、鈴木 建、井上 昭雄、大須賀 健 
大阪大学        高原 文郎、横山 順一、高橋 弘毅 
大阪市立大学    中尾 憲一 
神戸大学        今枝 佑輔、相川 祐理 
広島大学        草野 完也、小嶌 康史 
ダーラム大学    長島 雅裕、岡本 崇 
シッサ          瓜生 康史 
ペンシルバニア  小林 史歩 
州立大学 
ペンシルバニア  高田 昌広 
大学     
テキサス大学    蓑 泰志 
ロンドン大学    原田 知広 
マックスプラ    小林 千晶 
ンク研究所  
スインバーン    河田 大介 
大学