専用計算機

2001年1月から国立天文台天文学データ解析計算センターでは
多体問題専用計算機GRAPEの共同利用を行なっている。
国立天文台のGRAPEシステム(愛称MUV)は、 16台のGRAPE-5
(無衝突系用)と8台のGRAPE-6(衝突系用)から構成される。
システム全体のピーク演算性能は約3Tflopsで、 世界有数の
重力多体問題計算システムである。 このシステムの拡充、
有効活用のため専用計算機プロジェクトが動いている。
本プロジェクトの平成16年度の活動は次の通りである。

ホストコンピュータの更新
前年度のホスト選定テストの結果に基づき、 ホストコンピュータを
Alpha21264(833MHz DUAL)から Pentium4 3.4GHzマシンへの更新を行なった。

次期システムのためのホストコンピュータの選定
次期MUVで用いるホストコンピュータを選定するために、
様々なCPUとマザーボードの性能評価テストを行なった。

PCI-X版GRAPEインターフェースカードの開発
前年度に作成したプロトタイプボードのテストを行ない、 バグを修正した
ボードの開発を行なった。 このボードは来年度にMUVに導入予定である。

N体シミュレーション大寒の学校}
利用者拡大のため、 大学院生向けに「N体シミュレーション大寒の学校」を
開催した。 合宿形式で重力多体系の物理の講義をし、
MUVを使って数値シミュレーションの実習を行なった。