〇ネットワーク接続状況報告
(1) 2004 年度の活動報告

・ネットワーク装置のラック空調への移設
 これまで解析研究棟ネットワーク管理室の既設の空調装置が年に数回停止す
ることがあり、室温上昇によりネットワークの停止や装置故障事故が発生した。
本来、一般居室用である空調装置に高負荷な状態が続いていることが原因と考
えられたが、物理的に空調の増設が困難である為、空調内蔵型のラックを導入
し、主要なネットワーク装置をこれに移設した。居室空調の負荷も低減したた
め、故障率も下がると期待される。

・観測所回線の集約
 観測所間接続は三鷹を中心として別個専用線接続の契約を行なっていたが、
NTT大手町局を中心として集約することで、回線経費のコスト対効果を向上さ
せた。
 野辺山観測所、水沢観測所、ハワイ観測所はこれまでの三鷹とのの専用回線
を変更して、NTT大手町局との接続になった。この回線の変更により、より柔
軟な運用が可能になり、観測所を越えてサブネットの壁を取り払った構成など
も可能になった。

・無線LAN ネットワーク配備
 キャンパス内の会議室など数十箇所に無線LANのアクセスポイントを設置した。
これにより管理の甘い無線LANのアクセスポイントが無計画に乱立することを
防ぎ、チャンネルの無駄な衝突を避けることで全体的な通信効率も向上する。
これらのアクセスポイントはオンラインで集中管理している為、管理運用コス
トを押えつつセキュリティを確保できる。
 また、ホテル型の認証装置を導入し、会合などの際に台外の利用者が時限つ
きで無線LANを利用できるようにした。これにより部外者へのアクセスポイン
ト接続用のパスワードの漏洩が抑制できるため、全体のセキュリティが向上し
た。



(2) 2005 年度の活動予定

・Firewallシステムの入れ換え
国立天文台に対する攻撃が増加しているため、
Firewall システムを見直して、耐攻撃性、現実のアプリケーションに対応し
た柔軟性および可用性、に優れたシステムに入れ換える。

・リモートアクセスの利便性向上
SSL-VPN装置を導入し、天文台外からのリモートアクセスの利便性をさらに向
上させる。

・メール環境の改善
現状でメールによるウィルス侵入を防御しているがこれを見直し、加えて
SPAMメールに対する対策も開始する。