カイパーベルト

近年の精密な観測により、冥王星の更に外側にも太陽系の仲間の天体が非常に 多く存在していることがわかって来ました。これらの天体は小惑星と同様の非 常に小さなものであり、太陽系の起源からそこに存在している古い歴史を持つ ものであると推測されています。現在のところ数十個の存在が確認されていま すが、今後の観測の進展によりその数は数万から数十万個に増えて行くことで しょう。これらの天体はその存在を予測した科学者の名前を取ってエッジワー ス・カイパーベルトと呼ばれていますが、カイパーベルトという省略形がよく 用いられます。カイパーベルトの軌道半径は40AUから100AU以上程度にわたっ ていると考えられています。
上の図は、現在発見されているカイパーベルト天体36個の軌道をプロットした もので、青線がカイパーベルト天体の軌道、緑線が惑星の軌道です。上が太陽 系を真上から見た図です。太陽系を真横から見た場合の分布図は ここをクリックして下さい。

現在観測されている太陽系の領域はこのカイパーベルトまでです。ここから先 は太陽系のスケールを超え、他の星や銀河の大きさを実感する旅に出ることに なります。そのための準備をしておきましょう。