自分でコンピュータを作る

宇宙のことを調べるには,計算機が必要です.しかも,うんと速い計算機が.
たとえば,銀河同士がぶつかったときにどんなことが起こるかを調べるために,
たくさんの星の一つ一つについて,お互いに引っ張り合う力がどんなくらいの
大きさになるか計算してやるのは,スーパーコンピュータを使っても大変な仕事です.

スーパーコンピュータでもできない問題をどうしたら調べられるか?その答えは,

「自分で計算機(コンピュータ)を作る」

です.

スーパーコンピュータも含め,普通のコンピュータは「何でも計算できる」ように
作ってあります.給料計算からゲームまで何でも.だから,普通のコンピュータには,
天文の計算ではあまり使わないところがいっぱいあります.そこで,天文の計算に
使うところだけをいっぱい詰め込んで,ほかの部品はちょこっと
だけという特別の計算機を作れば,スーパーコンピュータの何百倍も速く計算が
できるのです.

実用になるものを作るには,メーカーに特注して作ってもらうのですが,試して
みる程度だったら,あなたも,秋葉原で足し算ICやかけ算ICを買ってきて,
計算したい式の通りにつないでやれば,作ることができます.

天文の計算専用の計算機を作った方が普通のコンピュータより良いのは,宇宙の
物理法則,つまり式が,単純だからです.そんな単純な法則の上に,生きている
私たちも含めた複雑な宇宙ができあがっているのです.我々はその一例として,

宇宙の流体のふるまいを高速に計算するSPH専用計算機

を作っています.