XC50募集要項および利用申請書

XC50システム共同利用ユーザ募集要項

(最終更新日:令和2年7月3日)


はじめに


  • 本プロジェクトでは、天文学および関連分野の大規模理論シミュレーションによる研究推進のための理論ピーク性能約3PFlopsの並列計算機システムCray XC50システムを2018年6月1日より運用しています。このページでは、このXC50システムの利用申請方法について説明しています。
    学生が申請する際には責任を持った指導教員の確認が必須です。申請時にアカウント情報に登録された指導教員メールアドレス宛に確認メールが送付されます。学生の方はこちらを一読ください。
    なおGPUクラスタならびに計算サーバシステム等の利用申請は別途行ってください。
    Cray XC50 大規模な並列計算用。
    GPUクラスタ 並列度が高い長時間の計算や機械学習等。
    計算サーバ 小規模ではあるが長時間を要する計算用。

利用申請


  • 本システムの利用を希望する方は下記の募集要項を熟読の上、その内容に従って共同利用申請書を作成し、利用申請のページから提出して下さい。申請は採点要項に沿って審査されます。そちらも参考にしてください。採点要項は申請書ファイル置き場に掲載されています。
    利用申請の時期と利用可能な期間についてはこちらのページに情報がまとまっていますので、ぜひお読みください。
    利用申請書提出フォームヘはログインの上、本ページの上部メニューまたは申請時期と利用期間冒頭のリンク集からアクセスできます。申請には以下の利用申請書をご利用下さい。
    利用申請書はLaTeXまたはMicrosoft Wordで作成した後にPDFに変換した上で、単一のPDFファイルとして提出して下さい。
    なお、本システムの利用者として採用された方はこちらに記載されている責務が発生します。

共同利用申請書

  • 共同利用申請書の書式ファイルは申請書ファイル置き場よりダウンロードしてください。
  • 申請書ファイルは随時変更されるので、必ず最新のファイルを使って申請してください。

ノード時間積

  • 申請の際には申請フォームで研究計画遂行のために利用する総資源量をノード時間積[nodes hours]で入力する必要があります。コア時間積とお間違えにならないようによろしくお願いします。
  • 過去にXC50で各カテゴリ(S, A, B+, B, Trial)において利用された、ユーザ当たりのノード時間積は採択統計の2つ目の表にあります。

募集要項


1. 共同利用概要

  • 本システムはスカラー型並列計算機Cray XC50を中心として、解析用サーバおよびデータ領域等から構成されています。
    本システムの利用を希望する方は申請書を期限(下記参照)までに提出してください。
    本システムの詳しい構成についてはこちらを参照してください。

2. 申請資格と提出書類

  • 利用申請資格についてはこちらをご覧下さい。資格を満たさない場合、申請およびシステムの利用はできません。
    利用申請書はこちらをお使い下さい。なお、学生の方が申請される場合は指導教員の確認が必要になります。
    利用申請書への記入が完成したら単一のPDFファイルに変換した後、提出して下さい。

    提出ファイルに関する注意点

    • 利用申請書のファイル名には全角文字と半角カタカナ、一部記号および空白(全半角問わず)は使用できません
      必ず、半角英数字のみを使用して下さい
    • 投稿できるファイルサイズの上限は 2 Mbyte となっています。

    利用申請書ファイルの提出が完了すると、記入されたメールアドレス宛に利用申請書を受け付けた旨のメールが自動的に送られます(ここで送られるメールは採択の可否に関するものではありませんので御注意下さい)。
    二度以上、同じ人物から同じカテゴリに申請があった場合には、古い申請は破棄します。

    もしも利用申請書ファイルを提出してから 1 時間以内に受付確認のメール(自動送信)が届かない場合には、お手数ですが以下のページよりお問い合わせ下さい。

3. 利用カテゴリ

  • 各機器には利用可能リソースの量によって以下のカテゴリを設けます。
    カテゴリはXC-S, A, B+, B, MD, Trialの6つです。申請者はXC-S, A, B, MD, Trialから希望するカテゴリを指定して申請する必要があります。
    XC-B+はXC-AとXC-Bの中間に位置するカテゴリとなります。
    XC-Aカテゴリに応募して採用に漏れた申請者の上位者をXC-B+として採用します。申請の段階でこのカテゴリを指定することはできません。

    各カテゴリで利用可能なキューは以下の通りです(XC-Sについては4.大規模実行を参照してください)。
    ただし、申請カテゴリで利用できる最大の計算機資源が申請内容に合致していない場合は申請が認められないか、もしくはより小さいリソースのカテゴリで採択される場合がありますので、ご注意ください。

    なお、各カテゴリで利用できる計算機資源は利用状況を考慮して随時変更することがあります。
    下記のキューで投入されたジョブは優先度に従って実行されます。一般には要求資源(ノード数 x walltime)の少なさ、待ち時間の多さに応じてジョブの優先度が決まります。またlargeキューの優先度はbulkキューより高く設定されております。空きノードがある場合、要求資源の小さいジョブが優先度の高いジョブを追い越す場合があります。

    largeキュー このキューは各カテゴリごとに以下の設定値でジョブを実行できるキューです。

    カテゴリ XC-A XC-B+ XC-B XC-MD XC-Trial
    キュー名 large-a large-b+ large-b large-md large-t
    最大同時利用可能コア数 20000 3440 1040 800 120
    単一ジョブ最大コア数 20000 3440 520 400 120
    最大同時投入数 無制限 無制限 無制限 無制限 無制限
    最大同時実行数(括弧内は混雑した場合の値) 10(1) 10(1) 10(1) 10(1) 5(1)
    継続時間 24 hour 24 hour 24 hour 24 hour 4 hour

    bulkキュー

    このキューは各カテゴリごとに以下の設定値でジョブを実行できるキューです。
    largeキューと比べ、最大同時利用可能コア数が少ないかわりに、混雑した場合にも最大同時実行数が変わらないのが特徴です。

    カテゴリ XC-A XC-B+ XC-B XC-MD
    キュー名 bulk-a bulk-b+ bulk-b bulk-md
    最大同時利用可能コア数 2000 1000 500 200
    単一ジョブ最大コア数 560 320 80 40
    最大同時投入数 無制限 無制限 無制限 無制限
    最大同時実行数 10 10 10 10
    継続時間 12 hour 12 hour 12 hour 12 hour

    testキュー このキューは各カテゴリごとに以下の設定値でジョブを実行できるキューです。
    largeキューと比べ、最大同時利用可能コア数は大きく、最大同時実行数,継続時間は小さく設定されています。 主にコードの並列化効率,スケーリング等を調べるために使われることを想定されています。

    カテゴリ XC-A XC-B+ XC-B XC-MD
    キュー名 test-a test-b+ test-b test-md
    最大同時利用可能コア数 20000 10000 1040 1040
    単一ジョブ最大コア数 20000 10000 1040 1040
    最大同時投入数 3 3 3 3
    最大同時実行数 1 1 1 1
    継続時間 0.5 hour 0.5 hour 0.5 hour 0.5 hour

    (注) 「同時利用可能最大コア数」とは、一人のユーザが同時に実行するジョブで使用しているコア数の合計の最大値です。  例)同時利用可能最大コア数が2400の場合、最大で、2400コア使用のジョブ1本、あるいは1200コア使用のジョブ2本、を実行できます。 同時に実行できるジョブ本数には上限を設けます(例: 800コアx4本、ジョブをサブミットしても、3本までしか同時実行されない、など)。

 

4. 大規模実行 (XC-S)

  • ※このカテゴリのみ有効期間は半年です(下記参照)。希望者は半年ごとに申請して下さい。
    2024(令和6)年度はスーパーコンピュータのリプレイスが予定されているため利用申請を受け付ける時期および利用期間が大きく変更になる予定です。
    詳しい日程や申請手順については随時更新いたします。

    XC50の運用では、全ノードを用いた大規模実行の利用申請も募集しています。
    この申請が受理されると、ほぼ毎月実施される定期保守作業直後にXC50の全ノードを最長で48時間占有できるキューを利用できます。
    複数月に分けての実行(例えば2日間×5回など)も申請可能であり、実施回数や総実行時間などの情報を申請書にお書きください。
    XC-Sは基本的に半年間有効です。したがって複数月に分けての実行は一回の申請について6回が最大となります(6ヶ月分)。
    もしそれ以上の実行が必要な場合には追加募集等の際に再度ご応募ください。 計算終了後もデータのアクセス権は保持されますが、すみやかにデータを引き上げていただきます。
    なお障害等によりXC50が停止した場合、停止時間以外の計算時間の補填は自動的には行われません。こまめにダンプファイルを出力するなどの対策をお願いします。
    計算の成功・失敗に関わらず、すべての利用が完了してから30日以内に報告書の提出をお願いいたします。
    科学的成果がまとまり次第(採択年度から数年以内に)、ユーザーズミーティングでの口頭発表をお願いいたします。
    上記利用カテゴリではXC-Sへの申請が大規模実行の利用申請に対応します。
    大規模実行(XC-S)の利用を申請される方は通常のXC-A, XC-B, XC-MD, XC-Trialカテゴリとは別にXC-Sカテゴリへの利用申請を行なっていただく必要があります。

5. 学生枠 (XC-MD)

  • 大規模理論シミュレーションの経験の少ない大学院生のために学生枠(XC-MD)を設けます。
    過去の実績や準備状況よりも、着想・研究の意義・将来性らに観点を置いた審査を行います。
    申請時に登録されている指導教員メールアドレスに確認のためのメールが送付されます。
    申請を行う前に、指導教員メールアドレスがアカウント情報に記入されていることを確認して下さい。
    申請者が申請後、締切の期日までに指導教員から確認の手続きをしていただく必要があります。
    指導教員からの確認がいただけない場合は申請されたカテゴリでの審査を受けることができません。
    なお学生の方でもXC-AやXC-Bに応募することは可能です。その場合でも指導教員の確認が必要となります。
    またXC-AやXC-Bとしては不採択であった場合でも、XC-MDの基準に達していると時間割り当て委員会(通称TAC)が判断すればXC-MDとして採択されることがあります。

6. 審査

  • 審査項目は以下の5つです。詳しくは採点要項をご覧ください。採点要項は申請書ファイル置き場に掲載されています。
    • 研究意義 大型数値シミュレーションによって得られる成果の学術的意義が大きいものであるか?
    • 独創性 研究課題の目的、方法などに新しい視点や独自性が導入されているか?
    • 研究計画 研究計画が良く練られ、本年度中に所期の成果が達成できると期待できるか?
    • 準備状況 大型数値シミュレーション用コードの準備が十分に行われているか?(評価にあたっては必要なCPU時間、並列加速率、SIMD化率などが考慮される)
    • 研究遂行能力 期間内に申請者が研究を遂行できることが期待できるか?(「関連する過去の研究課題の成果」などが考慮される。)

    XC-S, A, B, MDカテゴリは、上記の5項目について審査委員会による評価が行われます。
    その後、レフェリーからの評価書に基づき国立天文台天文シミュレーションプロジェクト科学諮問委員会(通称SAC)配下の時間割り当て委員会(通称TAC)において採択の可否が決定されます。
    カテゴリの決定はTACで行いますので,採択カテゴリと公開されるレフェリーのコメント内容が異なる可能性があります。
    XC-S, XC-Aに関する審査委員会は5名の審査委員から構成され、各審査委員の任期は2年間です。
    審査委員は専門分野が偏らないことに留意して、天文シミュレーションプロジェクト科学諮問委員長が任命します。
    XC-B+カテゴリは、XC-Aカテゴリに応募して採用に漏れた申請者の上位者を採用します。
    XC-Trialカテゴリは、時間割り当て委員会からの委嘱を受けた天文シミュレーションプロジェクト長が上記の審査項目(ただし「準備状況」を除く)を考慮して審査を行い、その採択の可否が決定されます。

7. 利用期間およびカテゴリの変更について

  • 申請が採択されると申請当該年度末までXC50システムが利用できます。こちらのページをご覧ください。
    例えば2019年4月に利用申請を行いそれが採択された場合には、2020年3月末日まで利用可能となります。
    2024(令和6)年度はスーパーコンピュータのリプレイスが予定されているため利用申請を受け付ける時期および利用期間が大きく変更になる予定です。
    詳しい日程や申請手順については随時更新いたします。


    利用申請資格を満たさなくなった場合は、利用期間内であってもXC50システムを利用できなくなります

    年度途中からXC-A,B,MDカテゴリを使用したい、もしくは既存ユーザが現カテゴリから新カテゴリへ移りたい場合(例. XC-B → XC-A)には、 例年 7 月に実施されるユーザ追加募集・カテゴリ変更募集に申請してください。採択が認められれば10月から利用が可能となります。
    2024(令和6)年度はスーパーコンピュータのリプレイスが予定されているため追加募集・カテゴリ変更募集の時期については未定となっております。
    翌年度にも継続して年度当初(4月1日)からの利用を希望する場合には、所定の時期に改めて翌年度向けの利用申請を行ってください。
    申請の期日は年度ごとに異なります。詳細については本プロジェクトより電子メールやウェブ上での広報が行われますので、そちらを参照してください。
    なお本年度用の利用申請と翌年度用の利用申請を同時に一通の利用申請書で行うことは出来ません。各年度について利用申請書を作製し、個別に提出して下さい。

8. 申請の締め切り と 審査結果の通知

  • 申請の締め切りや審査結果の通知時期については、CfCA Newsをご確認ください。
    また、申請の受け付け期間中は、 トップページの「お知らせ」にも締め切りの情報を掲示します。
    なお当該年度内の随時申請(XC-Trial)の審査結果は、利用申請書を受け付けてから10 営業日以内にWebログイン時に表示されるユーザ情報画面に記載されます(翌年度向けのXC-Trial申請の審査結果は 3 月中旬にWebログイン時に表示されます)。

9. 研究活動再開支援

特別な事情(出産や育児・病気・介護など)で研究活動を中断した利用者の研究活動の再開を支援いたします。

  • 採択カテゴリ:申請時から過去に遡ってもっとも最近に採択されていたXC50のカテゴリもしくはXC-Bのうち、規模が大きなもの。
    なおXC50のカテゴリは規模が大きいものから小さいものへ XC-A → XC-B+ → XC-B → XC-MD → XC-Trial の順になります。
    XC-Sは通常利用のカテゴリではないため過去に遡る対象から除きます。
  • 利用期間:申請日が4月1日から9月30日の場合は当該年度末まで,申請日が10月1日から3月31日の場合は次年度末まで

申請はこちらのページの対応するリンクからお願いいたします。一年以上研究活動を中断した方はWebアカウントが失効している可能性があります。失効している場合はWebアカウントを取得した上で,申請をお願い致します。


利用者の責務


  • 本システムの利用者として採用された方はこちらに記載されている責務が発生します。

その他


  • 本募集に関連して提供された各個人情報は本プロジェクトが責任を持って管理し、申請書の審査、採択・不採択結果の通知、および各種の事務連絡にのみ利用します。
  • 申請が採択されると採択課題一覧に氏名、所属機関名および研究題目が掲載されます。
  • 本プロジェクトの共同利用計算機システムの利用に当たっては、不慮の事故等による利用者プログラムおよびデータの破損・消失、およびプログラム実行結果やその遅延等により利用者が受け得るいかなる損害についても一切の補償・保証を行うことが出来ません。あらかじめ御了承下さい。
  • 本プロジェクトでは利用者各位の研究成果公表を促進するために論文出版費用補助制度を運用しています。この制度の詳細についてはこちらを御覧下さい。

(意見・質問の投稿ページへ) (XC50システムのメインページへ) (本プロジェクトのホームページへ)